KRモータース エスコート110

韓国のバイク雑誌より70
ビジネスバイクの核心

周りで ありきたりに目に付く アンダーボーンのモーターサイクル。通称 こんなモデルを ビジネスモデルと言うが、どれも似た外観をしており 見ただけでは 見分けが難しい。KRモータースの エスコート110は 韓国産アンダーボーンモーターサイクルを代表するモデルの ひとつである。

エスコート110の容姿は ちらっと見れば 一般的な アンダーボーンモーターサイクルと変わらない。しかし フロントフェアリングから デザインが違う。フェアリング全体が 曲線を活かした 流線型のデザインを追求した。
エンジンは 113.4cc 4行程 空冷式である。最大出力は 7.4馬力。ピーク トルクは 日常生活で 主に使用される回転域で 発生する。商用モーターサイクルは 低い回転域で力強く扱い易いパワーが必須の項目である。燃料噴射方式は キャブレターだが、重さが軽くて 維持補修費用が インジェクション方式より 低廉で 経済的な負担を減らしている。
トランスミッションは 自動遠心方式を使用した。遠心クラッチ方式は 別途 クラッチレバーを使わなくても 簡単に速くギア変速を可能にさせる。トップギアが4段なのが 惜しいが、信号待ちなど 停止状態では ロータリー方式を活かして ニュートラルや1速ギアに 素早く変速出来るのが便利だ。
車体サイズは 1895×1090×675ミリメートルで 小型スクーターと似たような車格を持つ。小さい体躯で 小道や市場 など 狭い道でも自由に往来しながらの運行が出来る 数少ないモデルの内のひとつである。
ビジネスモデルらしく シート高もまた 高くなく 停車 出発時の負担が少ない。
ブレーキシステムは 前がディスク 後ろがドラム方式を使用する。強力な制動性能を誇る ディスクローターと 柔らかな制動力を持つ ドラムとの調和で 充分に満足するに値する 性能を発揮する。ホイールは 転がり性能と 耐久性が高い 大口径16インチ5本スポークの キャストホイールを使用する。
計器盤は 簡潔だ。アナログ方式の速度計と 方向指示灯を表すランプ、そして 燃料計など 走行に必ず必要な情報を ギュッと詰め込んだ。特に計器盤の半分以上を占める 速度計が印象的だ。
バッテリー放電の緊急事態でも 始動出来るように キックスターターも装備されている。
商用モーターサイクルとして 最も重要な性能の中のひとつは 貨物積載能力である。運転席の後ろに ステンレスで製作した キャリアが基本として装着されていて 簡単に錆びないので 長い間 使用可能である。また 標準装備の タンデムシートを装着すれば 同乗者と共に簡単に移動も可能だ。
燃料タンク容量は4リットルである。小さい容量に見えるが、車両重量が105キログラムと 軽量級である。軽い車重と 高い燃料効率を勘案すれば 4リットルの燃料タンクを いっぱいに満たせば 相当な距離を走破出来る。
ビジネスモデルに 軽い車重と経済性は 大きな長所であり 武器だ。消費者販売価格は 179万ウォンで 負担も大きくない水準だ。一本調子な アンダーボーンタイプの商用モーターサイクルも それぞれの個性がある。一見すると同じに見えるが、かなりの部分に特徴がある。じっくりと調べ見れば見る程に 体感出来る。新たなる気持ちで 韓国内市場で 少しずつ占有率を高めていく KRモータース エスコート110。もし 貴方が 新たに事業のパートナーを探すなら 最も最初にチェックせねばならぬ働き手である。

※皆さん こんにちは。私のブログでは 幾度か お話をしていますが、ヒョソンスズキから数えて4度目のブランド名の変更(ヒョソンスズキ→ヒョソン→S&Tモータース→KRモータース)でKRモータースとなって 新たなスタートをしたメーカーのビジネスモデルです。
我が国では 未だ『ひょーすん』という およそ 隣国の言葉とは 大きく掛け離れた表現で 大手のチェーン店に販売を丸投げした状態で売っているのを アジアンバイクに関心が有る人なら ご存知でしょうね!

韓国の カブ種は デリム KRモータース そして ハンソムの 3メーカーのモデルの全てが キャストホイールを装着していますよ。使い方も激しいのでしょうかね。この エスコート110は 勿論 日本未入荷モデルです。ラオスの コラオ社が S&T社から株を取得してKRモータースとして 出発していますが、コラオ社は 当然にグローバル化を目指す企業だろうから 我が国における事業展開に 多少でも期待をしたいものです。
ライドマガジン 2015年5月号より




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