グレムセック101

      韓国のバイク雑誌より72
Glemseck101は ひと言で言うなら まさに通快だった。午後から夕方まで多様なカテゴリーに分かれた個性的なマシンのドラッグレースが進行されて 参加者は勿論 スタンドをいっぱいに埋めた観客の熱気が凄かった。

フルスロットルで駆けるモーターサイクルの爆音と排気ガスの臭い。そして 所々でタイヤを焼くバーンナウトによって漂うゴムの焦げる臭いが雰囲気を醸し出す。陽が沈んでも ビール片手にバイク談義で時間が過ぎるのも忘れる。24時を過ぎても 続けてバンドが舞台に上がり舞台の前で踊る観客を興奮させる。バイクのスタイルを楽しみ速度を楽しみ、友達らと対話を楽しみ音楽を楽しみビールを楽しむ。実に簡単にバイクを楽しむ方法、グレムセック101に国籍の違いなんかは無い。

ドラッグレース
グレムセック101のメインイベントはやはりドラッグレースである。8分の1マイル(約200メートル)で競争する この簡単なレースがグレムセック101をドイツ最大は勿論、世界に広く知られた名物イベントに引き上げた。以前は只の余興であったレースは回を重ねる毎に参加者が増えて マシンの水準も上がった。今年はWSBKの1996年と2005年に優勝してBMW S1000RRをWSBKに成功的に進出させたレーサーTroy CorserがLotus C0-1に乗り走って カワサキイタリアの女性テストライダーのFrancescaGasperiがカワサキH2Rに乗ってデモランを披露した。その他にも7個のクラスが設定されて どのクラスでも真摯なバトルが繰り広げられた。そして真摯さの中に程よくカジュアルな雰囲気が加えられたのがグレムセック101の良いところ。排気量とチューニング程度は それぞれで、若干のフライングスタートも気にかけない。それを問いただすライダーも居ない。それよりは参加者全てが 自身が愛着を持って仕上げたマシンが いかほどに速く駆けるか確かめて その過程を楽しむのが感じられる。そして ライバル同士でお互いに肩をたたきながら激励して おのおの満面の笑みを浮かべて勝者を祝福する。イベント会場には多様なモーターサイクル業体、パーツとアクセサリー業体、カスタムビルダーがブースで参加した。BMWモトラッドは2014年に世界的に話題になったRナインティカスタムプロジェクトのマシン4台を展示して それを製作した日本人カスタムビルダーを招待した。またヤマハヨーロッパは台湾のカスタムビルダーであるRoughCraftsのXJR1300カスタムをはじめとした多数のヤードビルダーのカスタムバイクを展示した。そしてヘルメットブランド昭栄とツーリングバッグ専門ブランドSW-Motechなどはカスタムバイクに似合う新作を発表した。それだけでなく ヨーロッパ全域からカスタムバイクがイベント会場に集まって隅々まで歩いて見るだけで一日中を過ごせるほどである。
グレムセック101は 今年 開催10回目を迎えた比較的に若いイベントである。しかし 昨年4万人を超える観客を集めて 今年は それ以上が集まり土曜日には入場制限をせねばならないほどに 多くの人々が訪ねた。今やドイツだけでなくヨーロッパを代表するカスタムバイクイベントに成長したが 元来はカフェレーサーの集まりのとても小さいイベントで始められた。主催者たるJorgLitzenburgerは参加者の意見に耳を傾け、全世界のイベントをあまねく周りながらグレムセック101を個性的なイベントに進化させて行った。またイベント場所であるグレムセックホテル周辺は1950年代にロードレース世界選手権WGPのドイツグランプリが開催された歴史的な公道サーキットSolitudeRacetrackに接しておりトラックの一区間を使用した8分の1マイルドラッグレースを始めた。この企画は大成功して回を重ねるごとにレース参加者が増えて クラス増設と共にイベント規模も大きくなった。
このイベントは公道サーキットであったソリチュードを中心に4から5キロにわたり一般公道を封鎖して開かれる。したがって地方自治体と警察も連係している。毎年 イベントが終われば、主催者 地方自治体 警察が会議を開き 次回開催の為に意見を交換する。都市全体がカスタムバイクイベントを支援しているなんて羨ましいばかりである。おかげでグレムセック101は二輪メーカーなど 多くのスポンサー及び支援を獲得してヨーロッパのライダーならば 一度は行ってみたがる ヨーロッパ代表イベントに成長出来たのだった。この熱いバイクの熱気を皆さんも感じてみることを望む。明らかに 自身のバイクライフも大きく変わる。グレムセック101は それだけのインパクトを持っている。
*モーターバイク誌2015年11月号より。訳したのは 写真2枚目の文章です。グレムセック101のイベントに関しては デイトナ誌2016年1月号にも記されてますね。多少 論調が違いますが、内容は ほぼ同じです。ロータスのオートバイというのは 私は初耳です。(^ ^)


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